転職

本当にあったかも?な転職の話

― 「辞めるつもりじゃなかった人」の話 ―

その人は、最初から転職するつもりだったわけではありません。

岐阜県内の会社で、10年以上働いていました。
職種は事務。
大きな不満はありませんでした。

人間関係も「悪くはない」。
給料も「特別いいわけではないけれど、まあ普通」。
休みも「少ないけど、働けないほどではない」。

だから本人もずっと言っていたそうです。

「別に辞めたいわけじゃないんです」

それが口ぐせでした。


■ きっかけは、たった一言だった

ある日、久しぶりに会った同級生にこう言われました。

「なんか、いつも疲れてない?」

その人は笑ってごまかしたそうです。
でも、帰りの車の中で、その言葉がずっと頭から離れなかったと言います。

疲れている自覚は、正直ありました。

朝はバタバタ。
通勤は片道40分。
帰宅後は家のこと。
仕事で大きなトラブルがあるわけではないのに、毎日じわじわ疲れていく。

でもそれを「普通」だと思っていました。


■ 人は、少しずつ慣れてしまう

ここで少し豆知識です。

心理学には
「順応(じゅんのう)」
という考え方があります。

人は、どんな環境にも少しずつ慣れていきます。

暑さにも、忙しさにも、違和感にも。

つまり、
本当はしんどい状態でも、それが“日常”になると自分では気づきにくくなる
のです。

この話、ちょっと怖くないですか?


■ 「このままでいいのかな」と思った夜

その人はその日、なんとなく求人サイトを開いたそうです。

もちろん、応募するつもりなんてありません。

ただ、
「どんな仕事があるんだろう」
と思っただけ。

でもそこで、家から15分ほどの会社の求人を見つけました。

仕事内容は、これまでの経験が少し活かせそう。
休みは今より多い。
通勤は短い。
しかも、地元ではわりと安定した会社でした。

そのとき初めて、こう思ったそうです。

「あれ、今の働き方って“当たり前”じゃなかったのかもしれない」


■ 面白いうんちく:「現状維持バイアス」というものがあります

ここでもう一つ、ちょっと話したくなる話です。

人には
「現状維持バイアス」
という心理があります。

これは、
今の状態を変えないほうが安全だと感じてしまう心のクセ
のことです。

たとえ少し不満があっても、
「変えるより今のままのほうがマシ」と思いやすいのです。

でも実際には、
変えないことにもリスクはあります。

体力。時間。気力。
そういうものは、少しずつ削られていくからです。


■ その人は、転職した

結論から言うと、その人は転職しました。

でも、それは
「今の会社が最悪だったから」ではありません。

ただ、
“今より自分に合う働き方がある”と知ってしまったから
でした。

転職後、何が一番変わったかを聞かれたとき、
その人は少し考えてから、こう答えたそうです。

「帰ってから、ちゃんと夕方があることです」

この一言、妙にリアルですよね。


■ 本当に怖いのは、「辞めること」ではなく…

転職の話をすると、
どうしても「辞める勇気」の話になりがちです。

でも、本当に怖いのは
辞めることではなく、
“選べるのに、知らないまま何年も過ぎていくこと”
なのかもしれません。

今の職場が悪いとは限りません。
むしろ、今のままで十分幸せな人もたくさんいます。

ただ一つ言えるのは、
他の選択肢を知ったうえで今を選ぶのと、
知らないまま今を続けるのは、まったく違う
ということです。


■ 最後に

この話が本当にあったかどうかは、分かりません。

でも、
「なんだか少し分かる気がする」
と思った方は、きっと少なくないはずです。

転職を決めなくても大丈夫です。
ただ一度、岐阜・愛知にどんな仕事があるのかを見てみること。

それだけでも、
今の働き方の見え方は少し変わるかもしれません。

OKBおしごとナビは、
そんな“まだ選んでいない選択肢”に出会える場所です。